日本アニメ雑感②(水木しげる 妖怪ロード)
前回、漫画家石ノ森章太郎の生んだキャラクターが溢れる東北の街『石巻市』を紹介しましたが、今回は日本海側の山陰地方に話題を移します。というか漫画キャラクター繋がりの『悪ノリ』です。
岡山県や広島県が位置する瀬戸内海側は『山陽地方』とよばれ、《中国山地》を挟んで日本海側は『山陰地方』と呼ばれます。
因みに本州(日本列島)の太平洋側は『表日本』、日本海側は『裏日本』と呼ばれ暗いイメージで表現されてきました。今回は山陰の
鳥取県出身の漫画家『水木しげる』について考察します。先生の得意テーマは『妖怪』で、日本で古くから伝承される「化け物」や「怨霊」を題材として、漫画の世界で「水野妖怪ワールド」を展開で、古い話で恐縮ですが1970年代に少年漫画の世界を席巻しました。世界的には不発でしたが台湾ではブレークした様です。描かれる『妖怪』は村々の里山だったり竹林だったり、時には墓場に潜む人間や獣の化身、時には石やら植物も化身して村人を苦しめたり戒めたりする展開するのが『水木妖怪ワールド』です。東南アジア諸国には森林や山々に生息する『精霊』を崇める『アニミズム(精霊信仰)』は広く日本と同様に浸透していると推察しますが、そのような環境下で育まれたのが『水木妖怪ワールド』です。
水木先生の漫画代表作『ゲゲゲの鬼太郎』は、隣国のタイでは知られているようで、ベトナムを絡めて検索したところ、意外なことに『ゲゲゲの鬼太郎ベトナム戦記』という題目で1969年に発表されていました。水木先生も『ベトナム戦争』に誘発された作家の一人だったのですね。水木先生は若いころに『パプアニューギニア』へ兵役で出兵し、片腕を失い傷痍軍人として日本へ帰還し『片腕の漫画家』として成功されていた時期で、特に『戦争』は重い深いテーマであったと推察します。水木先生は山陰の鳥取県出身で故郷の鳥取に、町起こしの一環として自身の妖怪キャラクターの活用を許し、街中に石造として化した妖怪が石像として漂っています。
あっ、もう一つのベトナムとの関わりがありました。現在の鳥取県の人口は53万3千人、在日ベトナム人の方が56万5千人で、鳥取県の人口を越しましたね! あんまり関係ないかも。。鳥取駅周辺市街に潜む『水木妖怪ワールド』の石像達を、是非、訪ねてくださいね。