日本各地の郷土料理:石川県②
各地域にある食材を使って作られた歴史のある料理を郷土料理(きょうどりょうり)と言い、その場所でしか食べられない珍しい料理や世界でも有名な料理などを紹介していきます。 今回は「石川県(いしかわ)」2回目のご紹介です。
治部煮(じぶに)
治部煮(じぶに)は、石川県・金沢の代表的な郷土料理です。鴨肉や鶏肉に小麦粉をまぶし、椎茸、青菜、すだれ麩(ふ)などと一緒に、甘辛い出汁で煮た料理です。小麦粉をまぶすことで、煮たときにとろみがつき、具材に味がよくしみ込みます。このとろみが「治部煮」の特徴のひとつです。
「治部煮」という名前の由来ははっきりしていませんが、煮るときの「じぶじぶ」という音からきているという説や、武士の名前にちなんだという説もあります。金沢では、お正月やお祝い事のときにもよく食べられます。
見た目はとても上品で、加賀料理の一つとしても知られています。おもてなしの料理としても人気があり、家庭でもお店でも作られています。鴨肉が手に入りにくいときは、鶏肉で代用しても美味しく作れます。
治部煮は、石川県の歴史や文化がつまった料理です。金沢を訪れたときは、ぜひ一度食べてみてください。
