〈工芸生〉雨を表現する言葉
日本では雨を表現する言葉が沢山あります。雨は強さや季節によって表現する言葉が変わります。
今回は一年中雨が降る日本ならではの表現を紹介したいと思います。
春の雨
- 春雨(はるさめ)
3月下旬から4月頃(旧暦の2月末から3月)にかけていつまでも降り続く地雨のようなしっとりした雨。 - 春時雨(はるしぐれ)
春に降る時雨のこと。時雨は晴れたと思ったら降りだし、降りだしたと思ったら止むなどを繰り返す定まらない雨。 - 桜雨、花の雨
桜の花にかかる雨。桜が咲く3月下旬~4月上旬に降る雨。 - 花時雨(はなしぐれ)
桜の時期に降る時雨。 - 春霖(しゅんりん)
3月から4月にかけてふる雨。「春の長雨」とも呼ばれる。
夏の雨
- 梅雨(つゆ)
語源は露(つゆ)からなど諸説あり。梅の実が熟す頃の雨。 - 五月雨(さみだれ)
陰暦5月(現在の5月下旬~7月上旬頃)の頃に降る長雨。 - 卯の花腐し(うのはなくたし)
卯の花(ウツギ)の咲く頃に降り、花も腐るほどの長雨。
秋の雨
- 秋雨(あきさめ)
秋に降る雨。単に秋の雨というだけでなく、秋の冷たい雨という表現も含まれる。 - すすき梅雨(すすきつゆ)
すすきが穂をつける季節に梅雨のように降る雨。そこからの長雨がすすき梅雨と呼ばれている。 - 冷雨(れいう)
秋の終わり頃に降る冷たい雨。しとしとと降る弱い雨。
冬の雨
- 山茶花梅雨(さざんかつゆ)
山茶花がさく冬の初めにふる梅雨のような気候。これを経て季節は本格的な冬に向かう。